本物の自信は根拠のない自信
千田琢哉さんの「本物の自信を手に入れるシンプルな生き方を教えよう」を読みました。
本書は、やや薄めの本ですが、大事なことがぎゅっと凝縮された本です。
千田さんの本ではわたしが読んだ中では初めて見かけますが、架空の人物二人の対談形式になっています。本物の自信を手に入れるには、どうしたらよいか、ということを、千田氏を思わせる作家の「仙太郎」が、編集者の「晃」にアドバイスする形となっています。
本書でわたしが一番心に残ったのは、
本物の自信は根拠のない自信であり、
「根拠のない自信」の源泉は無償の愛
という部分です。
無償の愛をたくさんあびることによって、根拠のない自信をもつことができる、というのです。
なのに好きが無償の愛
無償の愛、とはなんぞや、ということですが、
それは、「○○だから好き」ではなく、「○○なのに好き」ということだそうです。
無償の愛、というと両親の愛を思い浮かべると思いますが、
100点とったら大好き
30点しか取らない子はうちの子じゃない
というのは、
条件つきの「だから好き」
であって、無償の愛では、まったくないわけです。
本書の中で仙太郎は、この偽物の無償の愛が、すべてのトラブルを引き起こしている、と断言しています。
父からの贈り物
少し、昔話につきあっていただきましょう。
わたしは、この本を読んで、自分に「根拠のない自信」があることに気がつきました。
なにごともやってみなくちゃわからないという非常に前向きな部分が自分の中にあります。
これって、「根拠のない自信」だよね?
そんなに無償の愛、浴びたっけ?と考えてみると・・・
ああ、浴びてましたわ。
わたしの父は、役職につくでもなく、退職までヒラ社員として工場で働いた人です。
今はもう退職しています。
口べたで、うまいお世辞も言えず、そのくせナイーブ(これはわたしが大人になって気がつきました。)
おもしろいギャグをかますでもなく、本当に無骨な人でした。
しかし、父はお酒を飲んで酔うたびに、こういうのです。
「おまえはわしのかわいいかわいい一粒種だ。もうほんとうにかわいくてならんのだ。」
これを家でも、法事の席でも、わたしにも、親戚にも、ところかまわず、酔っ払ったら誰にも彼にも言っている。
別に抱きしめられたようなこととか、ほっぺにちゅーとかされた覚えはありませんが、そういう言葉をしょっちゅう聞いてると、
「へー、お父さんってばわたしが大好きなんだ!」
と、思いますって。
何回も聞いていると、また言っとるわ、くらいにしか思わなかったのですが、それだからか、わたしは父の愛をうたがったことはありませんでした。
今こうして、千田さんのこの本を読むと、それがどれだけ大きな、父からの贈り物だったかわかりました。
40代半ばにしてやっと気がつきました。涙が止まらなくなりそうなくらいです。
無償の愛を与えられなかったら?
では、子供の頃、両親から無償の愛を与えられなかった人はどうしたらよいのでしょうか?
それについても、本書にどうすればいいか書かれています。
本当に書かれていることは、シンプルなことです。
でも大事なことです。
そして、気づかなければ通り過ぎてしまいそうなことです。
本物の自信を持つためには、どうしたらいいのか、ぜひ続きは本書を読んで、自分の答えを見つけてください。
超おすすめです!