人を助けるとはどういうことか

エドガー・H・シャイン氏の「人を助けるとはどういうことか」という本を読んだ。

誰かが著書で推薦していた本で、勝間さんだったような気もするが、ちょっと忘れた。

タイトルからすると、誰か悩んでいる人への個人的な助力の本のようにも思えるが、実は、企業や組織の経営において、いかに支援を受けいれ、いかに支援するか、ということを論じた本だ。

最初、とっつきにくかったのだが、途中で突然、本書が、誰かを支援する時のためのフレームワークの本だと理解し、それからは、俄然おもしろかった。

また、チームワークやリーダーシップも支援のフレームワークにより理解することができる。

詳細は、本書を読んでいただきたいがが、特に心に残った点をいくつかピックアップしておきたいと思う。

本当の問題は隠されているかもしれない

気をつけないといけないことの一つ目。

支援の受け手が、口に出して「××して欲しい」と言っても、それはきっかけにすぎず、もっと違うことを解決したいと心で思っていることがある、ということ。

だから、口に出された問題に対する解決案を出しても、真の問題が解決されない場合がある。

口に出された問題について性急に回答するのではなく、助けが必要な本当の問題は何なのか、見極めなくてはならない。

支援する側の三つの立ち位置

支援する側は、3つの立場から選択できる。

それは専門家、医師、そしてプロセス・コンサルタントだ。
p112

望ましいのは、プロセス・コンサルタントとして支援することから始めることらしい。

純粋な問いかけで支援を始める

支援はまずは純粋な問いかけで始める。

それは、つまりあらいざらい話してもらうための沈黙でもある。

クライアントの話を促すための効果的な言葉が掲載されている。(p122)

その後、状況を見ながら、診断的な問いかけ、対決的な問いかけ、プロセス指向型の問いかけを行う。

チームワークについて

チームワークについて大事なポイントは以下のとおり。

グループの中でより高い地位にある人間が、他人の言葉に積極的に耳を傾けることによって謙虚な姿勢を見せるチームは,ほとんどの場合、うまくいくという点だ。
p178

著者によれば、チームワークとは、「相互の多様な支援関係の状態」。p179

つまり、チームの運営にも、本書の支援のフレームワークが使える、ということだ。

リーダーシップに関する支援

また、組織におけるリーダーシップに関する支援についての話しも興味深かった。

経営者や、中間管理職の方は、一読に値するような気がする。

というのも、組織内部でのリーダーシップの発揮に関連する支援はもちろんのこと、組織において、外部のコンサルタントに支援を求めることは起こりうることであり、その際に、支援の受け方を知っておいた方が、より適切な支援を受けることができるだろうと思うからだ。

組織人、家庭人、とにかく誰かとよい人間関係を作りたいと思っている人には、大変役に立つ本だと思う。

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