大前研一氏の「日本復興計画」を読みました。

2011/3/11東日本大震災で起こった東京電力福島原発の事故を中心に、今後の見通しを解説した本です。

原子力立国の終わり

東日本大震災前の著書では、大前氏は原子力推進の立場をとっておられ、ご自身でもそれを本書の中で述べておられます。

が、今後の見通しは、

これで、日本の原子力輸出政策は終わり
p29

ということでした。

確かに、全世界的に脱原発の嵐が吹き荒れている中、新しい原発を建設するのは、難しいでしょう。

日本独特の条件による事故

読んでいてなるほど、と思ったのが、今回の事故の日本特異の条件が重なったということ。

実は冷静に考えてみると、津波と地震と原子炉というこの3つの組み合わせの存在し得る場所というのは、世界中で日本とカリフォルニアしかない。
p74

つまり、世界でたった二カ所しかない場所で、千年に一度の地震、千年に一度の津波が襲って生じたのが今回の事故といえる。それが世界中の人を恐怖のどん底に陥れているわけである。
p75

確かに。

地震国の日本で原発というのは、そもそも無理があったのでしょうね。

また、原子力にしろ、ほかの危険を伴う技術にしろ、わたしは技術そのものの良い悪いは論じようとは思いません。

なぜなら、どんな技術も人が使うので、人の使い方で良くも悪くもなるからです。

どんなに安全対策を計画しても、それを実行にうつすのは人間なのですから、どこかの段階でトラブルが生じることはじゅうぶん考えられることです。

そのトラブルも折り込んで、二重、三重、何重にも安全対策をほどこしたとしても、絶対ということはありえません。

わたしも原発の専門家ではないので、詳細のところはよくわかりませんが、今回の原発では、その安全対策がうまく作動せず、また、じゅうぶんだと思っていた安全対策もじゅうぶんではなく、悪い方へと転んでしまったことが多かった、ということかも、と思っています。

今後の日本復興のために

とりあえず、原発事故は起きてしまったのですから、現状で最善の道を模索するしかありません。

復興のためにどんな手段をとることができるのか、本書を一読して、確認しておくことをおすすめします。